FXが生まれた経緯など

FXは、株や投資信託などと並んで、今では資産運用手段の一つとしてよく知られています。
しかし、その歴史は長い物とはいえません。

FXを通じて、一般投資家が外国為替の取引を行えるようになったのは、1998年からです。
それまでは、1949年に施行された「外国為替及び外国貿易管理法(外為法)」の下、外国為替に関わる取引は、一部の外国為替公認銀行以外には認められていませんでした。

しかし、1990年代に起きたグローバリゼーションの渦中で、金融部門において欧米に遅れていた日本は、金融市場を活発にする金融制度改革「日本版金融ビッグバン」を推進し、その一環として外為法の改正が行われました。

1998年4月に施行された「外国為替及び外国貿易法」、通称「改正外為法」と呼ばれるこの法律ができたことにより、外国為替を一般企業や個人にも開放し、完全に自由化することが可能になりました。
そこで生まれたのがFXというわけです。

商品先物取引のルーツとなった「大坂堂島米会所」において、正式に米の先物取引が開始されたのは1730年です。
東京証券取引所の前身である東京株式取引所が作られ、日本で株の取引が可能になったのが1878年のことですから、これらと比較しても、FXが生まれたのがつい最近だということが窺えます。

FXが行えるようになった当初は、取引についての法律や規制はなく、参入障壁も低かったので、最盛期には200以上ものFX会社がありました。

しかし、中には「しつこい電話勧誘」「出金拒否」「法外な売買手数料の請求」など、現在ではありえない不当な営業をしていた会社も存在し、業界内だけではなく、社会的にFXが問題視された時期もあったのです。

FXへの注目が高まると共に、上記のような一部の悪徳業者がトラブルを起こすケースの報告も増加してきたので、2004年12月に「金融先物取引法(金先法)」が改正され、FX会社には金融先物取引業の登録を行う義務が課されました。
登録を受けた業者でないと、FXの取り扱いができないようになったのです。

また、金先法の改正により、FXは金利先物取引などと同様の金融先物取引と認定されたので、「一般社団法人金融先物取引業協会」が、FX会社の自主規制団体として設定されました。

こういった流れの中で、法に則った登録を受けられなかったFX会社は、業界から淘汰されていきました。

そして今では、FX会社には一定水準以上の自己資本比率を維持することが求められている他、顧客と自社の資産を分離して保管する「信託保全」という制度も義務となっており、FX会社の安全性は昔と比較してかなり高まっているといえます。